掲示板で、ある方から「ないすか?」と訊かれていた「千景さんの断片」のバックアップを発見しました。
なので、コピペしてみました。
興味ない方は無視してくださいまし。
千景さんのゆううつ(仮) たぶんボツる和紀とのHシーン(↓)
自転車をとめて、ベンチのひとつに座った。夕闇が迫っている。おぼろな街灯の光が周囲に複雑な影を投げかけている。
「おれ、あれから、ぜんぜん、勉強もなにも手につかないんです」
和紀は首をたれた。
「部活にも集中できなくて……なんか、バラバラになりそうです」
「それ……あたしのせい?」
千景としては困らざるを得ない。
「千景さんが悪いわけじゃないです。ぜんぶ、おれ自身の問題です」
和紀は首を横にふる。顔をあげて、自嘲ぎみに言う。
「おれ、けっこう自信あったんですよ。女の人と、そういうことしても、そんなにのめりこんだりしないって。女なんて、そんな、たいしたもんじゃないって思ってた」
答えようがなくて、千景は黙っていた。
和紀は千景を見つめた。熱っぽい視線だ。
「千景さんは特別なんです。おれ、千景さんともっといっしょにいたい。恋人になりたい。そのことしか考えられないんです」
千景は上体をそらした。
「だからね、和紀クン、わたしはもうちょっとで三十に――はまだちょっとだけ間があるけど、すぐにおばさんになっちゃうのよ? 和紀クンだったら同い年のかわいい彼女がすぐにできるって」
「同級生のガキなんて、目じゃないです。あんな、ぶさいくに顔を塗りたてているようなの、ぜんぜんよくない」
和紀は吐き捨てるように言った。同年代の女の子に相手にされないから言っているのではない。つきあう相手には苦労しないからこそのセリフだろう。
千景は困りながらも、悪い気はしない。若い女の子よりずっといい、と言われるのは正直いってうれしい。
でも、和紀とつきあうわけにはいかない。やっぱり、優也の同級生だし……。
それに、気になることがある。さっきの車のことだ。
「千景さん……おれ……したい」
和紀が千景の腰に手をまわしてくる。息があらい。
「どうしたの……和紀クン……やだ」
胸をさわろうとする和紀の手を払う。
「だって、まわりぜんぶ……」
和紀が泣きそうな声で言う。
しまった、と千景は思う。夜のこの公園は、カップル天国なのだ。あちこちのベンチでカップルがいちゃつき、中にはヘビーなペッティングにおよんでいる者さえいる。押し殺しているが、いたるところから睦み声が聞こえている。
「がまん、できないよ……千景さん」
「だめ、だめよ……」
千景は身体をよじりながら、和紀の抱擁から逃げる。潮時だ。和紀には悪いが、ここは避けないと……。
そのときだ。
低いエンジン音が公園の外にひびいた。千景の心臓がはねる。あの、車だ。音が日本車とまるでちがう。ボボボボッとうなるような重低音。
そのエンジン音がやみ、ドアがひらく音がした。
公園の入り口のひとつに、人影があらわれた。街灯が照らす、その影しか見えない。影は、長い。
千景は和紀の胸にすがっていた。顔を隠したかった。
自転車を見られたらどうしよう。でも、こうして和紀と抱き合っていたら、カップルだと思って見過ごすかもしれない。
影が千景と和紀のいるベンチに向かって近づいてくる。
「和紀クン、キスだけなら」
「千景さん……」
和紀ががむしゃらにだきついてくる。ベンチに押し倒し、千景の唇にすいついた。舌をさしいれてくる。
そこまでする必要はないのだ、と説明する暇もなかった。
和紀は舌をからめながら、千景の胸をさわっていた。ブラウスのすそをたくしあげ、ブラを外そうとしている。
「だめ、破らないで」
千景はそう言うしかない。
和紀はうなずき、ボタンをひとつずつはずしていく。手がふるえている。
ブラウスの前をひらき、ブラジャーのホックをさがす。後ろをさぐっている。
千景は気が気でなかった。いまにも男がのぞきこんでくるのではないか。
ここは、恋人同士に見せかけなければ……
千景は自分でフロントホックを外す。
夜目にも白い胸があらわになる。和紀は泣き声のような声をたてて、千景の胸に吸いついてきた。
顔を見られないように、千景は和紀の頭を抱きしめるようにした。
和紀がちゅうちゅうと乳首を吸っている。
手は、千景のスカートのなかにもぐっていた。
あせったように、股間を触ろうとしている。だが、千景は太股をきゅっと締めていた。そこをさわられたら、千景も自分をコントロールする自信がなくなりそうだった。
和紀として以来、千景だって禁欲していたのだ。優也にたいする罪悪感から、オナニーさえひかえていた。
さらにいえば、もうすぐ生理がくるタイミングなので、悶々としていたのも事実だ。千景はそのタイミングが一番ほしくなる。
「千景さん、脚、ひらいて」
「だめ、名前よばないで」
「どうして?」
「どうしても……」
千景はすぐそばに長身の男がせまっているような気がした。
「脚開いてくれないと、大声で名前をよぶよ」
冗談かもしれないが、和紀の声は真剣だった。欲望を満たすためには、どんなことでもしかねない。
千景は観念した。それに、がまんも限界だった。
太股をゆるめ、和紀の指の侵入をゆるす。
ちゅく。
「ああっ……」
「なんだ。濡れてるじゃない、千景さん」
「やあ……やだ」
指が、入ってきている。和紀の指は長い。千景の中に侵入して、かきまわしはじめている。
「き……きもちいい……」
声が出てしまう。
「もっと、よくしてあげる」
和紀は千景の悶え声に自信をふかめたようだ。
指を二本にして、出没をくりかえす。
すぐに湿った音がしはじめる。
ちゅく、くちゅ、ちゅぷっ。
「だめ……あ、和紀クン……ああん……」
千景はかすかに抵抗しようとした。だが、近くにあの男がいるとしたら――それに――すごくいやらしい気分が盛りあがっていた。
和紀におっぱいを吸われ、あそこを指でいじられるのは、すごく気持ちがよかった。
あの男に見られているかもしれない、という恐怖も、かえって快感を増していた。
それでも、顔は見られないようにしなければ……。
和紀は千景の股間を存分にいたぶった。
そして、おもむろにキスをしてくる。
こんどは千景から舌を入れていた。たまらない気分だ。うずいている。
「千景さん、入れたい」
「だめ……こんなところで……」
ここは公園だ。たしかに、あちこちでカップルが楽しんでいる。でも、千景は28歳で、相手はその半分の年齢でしかない。
「がまん、できないっ」
「あうっ」
公園のベンチに千景は手をつかされていた。おしりを高くかかげ、それを中学生の和紀が掴み、左右にひらいている。
「……また、おしり?」
千景は半ば恐怖、半ば期待を抱いて、震え声でたずねた。
アナルを犯されるかもしれない。前回、それはすさまじい快感をもたらしてくれた。
「おしりって、後ろのあなのこと? そんなことしたら、千景さん怒るでしょ。おれもしたことないし……千景さんのあそこに入れるよ」
え?
千景が疑問を抱いた瞬間、和紀のモノが膣に入ってくる感触が、すべてを消し去った。
「んあああっ、ああっ」
喉をさらして、おめく。二ヶ月ぶりの感覚。
千景は自分が女であることを思い知らされる。
「千景さん、やっぱり、すごいや……すごい……」
感極まったかのように和紀は言い、腰をつかう。
「だめえ、名前……よばない……でえ」
突かれながら、千景はなんとかうったえる。
だが、和紀の耳にはもはや届いていないようだ。愛しい女の名前を呼びながら、その身体をさしつらぬく作業に夢中になっている。
「千景さん、千景さん……ああっ、最高だ」
粘膜がこすれあういやらしい音がしている。ちゅくちゅくちゅくと、それは暗い公園のなかに響いた。
千景は脳髄を痺れさせる快感に朦朧としていた。そして、顔をあげたとき、その男がいた。
サングラスをかけている。そして、マスク。
男の手がポケットから出た。
一瞬だが、まばゆい光がまたたいた。
フラッシュだ。
千景は顔を隠して悲鳴をあげた。
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「千景さんのゆううつ」は2回ぶんくらいの量を書いてたんですが、中断すますた。理由は、ネタがちょっと固まってないのと、全般的なモチベーションの問題。というか、その前に書く予定のものがぜんぜん終わらないし、取り掛かれもしていない、からです。まあ、やるとすれば、一から書きなおしたほうがよいでしょう。といいつつ、せっかく書いたので、このへんも再利用する可能性もゼロではないですが。
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ここ(↑)まで、当時(4年前くらい?)のテキスト。
すっかりさっぱり忘れていました。
千景さんが謎のストーカーに悩まされる、というお話を書くつもりでした。
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