NTR
寝取られのことをNTRと略すらしい。
なんでも言語化して属性にしてしまえばいいってもんじゃないが、これってエロでは古典だよね。
ただ、昔は「お、奥さん」「いけないわ、わたしには夫が」って感じで、寝取る方に男は感情移入していたものだが、今では、寝取られる方に感情移入するようになったわけだ。
だから何だと言われればそれまで。
でも、そういった多様化が、現代の性文化の成熟(爛熟?)のひとつの指標であるともいえる――なんつったりして、エロ表現って、実は昔っからとうに成熟しまくっているんですよ。
サドの「悪徳の栄え」を読んでごらんなさい。「LO」に載ってる鬼畜ロリマンガなんてまだまだ手ぬるい。
そりゃあそうだ。人間は文字を手に入れるより先に、もちろん絵を描き始めるよりも先に、セックスしてきたんだから。
性を表現する行為について、熟れきっていて当たり前。
ロリもゲイも、その他のいかなる「アブノーマル」も、人類にとっては「慣れ親しんできた悪徳」のひとつに過ぎない。
だから、たいしたコトないんですよ。NTRだって、立派なエンタテインメントさ。
というわけで、NTRマンガを買ってみた。
全編NTR。でも、そんなにエグいのはないなあ、というのは、神経が摩耗しているせいか。
女の子にもうひとつ自覚がないせいか、「寝取られて胸がきゅんきゅん痛い」というところまではいかない。絵が可愛いから実用的ではあるけれど。
NTR巨編といえば、ミステリ小説になりますが島田荘司の「涙流れるままに」ですよ。これは凄い。
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